実なめ2周年記念SS劇場 不思議の国のアリス


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ある日、幼いアリス(Xi)お姉ちゃん(八唄)と飼い猫のダイナと一緒にピクニックに来ていました。
暖かい日差し、草のさざめき川のせせらぎ、最高の昼下がり。

しかし、お姉ちゃんに連れられてきたものの遊びは屋外より家でゲームという現代っ子インドア派のアリス。
DSも家に置いてきてしまい何もすることが思いつきません。
アリスはとても退屈していました。


お姉ちゃんにはまったく相手にされません。
アリスはチラチラとお姉ちゃんの手元を覗き込んで見ましたがすぐに見るのをやめました。
お姉ちゃんはむずかしい卒論を書きふけっていてアリスは覗いてみてもまったくおもしろくないのです。


暖かい日差しに身を任せ、やわらかい草の上に手足を放り投げ
アリスはうとうとと・・・・



だんだんと眠くなってきたその時 視界に白いものが飛び込んできました。


それは
白いうさぎ(恵架露苦)でした。アリスはすぐにその白うさぎが普通のうさぎではないと気付きました。
白うさぎは服をきて言葉を話しているのです。
トキハカリシの時計をチラチラ見ながら、とても慌てた様子でワープと足スキルを駆使して走っていきます。


アリスは慌てて起き上がって白うさぎの後を追いました。




するとちょうど白うさぎが穴に飛び込むところでした。
アリスは後先考えずうさぎを追ってその穴に飛び込みました。
「レベルが低いので入れません」
一瞬見えたような気がしたけど見なかったことにしました。


穴の中に飛び込むと、不思議な感覚に襲われました。
まるで異次元のような この世界のどこでもないような。
自分が今どんな状態でいるのかもよくわかりません。
宙に浮いているような、見えないけれど でも確かにすすんでいる、そんな感覚です。

「NOW LOADING」という文字がかすかに見えたような気がしましたが ゆとりのアリスには読めませんでした。


気がつくとアリスは見たことのない廊下にいました

ちょうどあの白うさぎが走っていくところだったので急いで追いかけてみましたが 曲がり角で見失ってしまいます。
廊下にはいくつもの部屋がありましたので 仕方なくアリスはひとつひとつ部屋を見て回りました。
でもどこも行き止まりですしうさぎがいる様子もありません。

アリスは何度も同じ道を往復してみましたが出口どころか入り口さえも見つかりません。



脱出できない状況に泣きが入ってきたアリス。
人知れず 自慢の白塗りが落ちそうなほど涙をこぼしました。

そして 彷徨い また行き止まりに着いたとき
アリスは足元にさっきまでとは違う何かを見つけたのです。

さっきまでなかったはず(?)の怪しい小瓶が足元にぽつんと置いてあるのです。
あからさまに怪しかったのですが、泣き疲れて喉も渇いていたアリス。
飲んでしまうことにしました。

怪しい飲み物はとても甘くておいしい味がしたものですから、甘党のアリスにはたまりません。
アリスは一瞬抱いた怪しささえ忘れあっという間に飲み干してしまいました。

それはまるでメープルバタートーストとショートケーキとコーラとプリングルスとモボイを混ぜたような味だった、と後にアリスはいいます。

と、アリスは違和感を覚えました。

さっきからどんどん地面がちかくなっている気がするのです。


それは自分の体が縮んでいるということでした。


アリスの体が小さくなっていきます。だんだんと地面に近づいて・・・・
どぼん!

アリスの体がいつの間にか大きな湖の中に落ちていたのです。
それはアリスの涙でできた水溜りでした。アリスはその水の流れに流されていってしまいました。




やっとの思いで泳いで岸にあがると、そこはもうさっきの部屋からは遠い遠い場所でした。

かなり遠くまで流されてしまったようです。
どうやってあの部屋に戻るかももうわかりません。
仕方がないのでアリスはまた適当にあたりを散策してみることにしました。